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ナノバックリング®
(微細凹凸構造による異方性拡散)

ナノバックリング®とは

ナノバックリング®とは、自己組織化を利用してナノからマイクロサイズの微細凹凸構造を形成する当社独自技
術です。透明なフィルム表面にナノバックリング構造を転写賦形することで、ユニークな異方性拡散シート(ナノバックリングシート)ができます。

ナノバックリング構造に、絞った光を投影すると、光は異方性拡散します。一般的には、フィルムなどのシートの表面に微細凹凸構造を賦形させて、ナノバックリングシートとして販売しています。

ナノバックリング®とは

特徴

    • 異方性拡散とは拡散粒子を使った一般的な等方性拡散とは異なり、微細
      凹凸構造の高さやピッチを変更することで、光の拡散角度をコントロール
      することが可能で、ライン状や楕円状に、光の形を制御できます。

    • 異方性拡散機能により必要な部位に照明を絞ったり、光立ち上げ効果に
      因り、バックライトの正面輝度の向上が図れます。

  • 成形品での提供が可能です。

異方性拡散

楕円拡散

光学分野に参入

表面の微細凹凸構造の高さやピッチをコントロールすることで光を制御できることに着目、同技術を用いて光学分野への本格的な取組みが始まりました。ナノバックリング構造をシートにきれいに賦形させることは難しく、思うような異方性拡散が再現出来ない状況が続きましたが、ついに安定して微細凹凸構造を賦形させる条件を見つけだすことに成功、ナノバックリングシートが量産できるようになったことから、急速にお客様との距離が縮まりました。

採用事例

スキャナー光源

そのような中で、初めての採用は複写機の光源部でした。ナノバックリングシートをスキャナー部に貼り付けて、光源に用いられるLEDの点光源を、ナノバックリングの異方性拡散により線光源に変えることにより、ムラなく、ムダのない光を提供することに成功しました。

スキャナー光源

 

高速道路トンネル照明

また、株式会社ネクスコ・エンジニアリング東北様と北明電気工業株式会社様との共同開発で生まれた「トンネル照明LED化ユニット」でも、ナノバックリングシートが採用されています。
ナノバックリングで異方性拡散された光は、今まで届かなかったところを照射して、不要だった対向車線への照射をカット、効率よい配光に貢献しています。

高速道路トンネル照明

バックライトの輝度向上効果

LED、OLED、太陽光利用技術の発展に伴い、ナノバックリングの光拡散技術は新たな省エネ技術や、新規表示デバイスへの利用が始まっています。ナノバックリングの光拡散の分野は更に広がっていくものと考えています。下図のようなタイプの液晶ディスプレイ用バックライトにナノバックリングシートを使用した場合、汎用拡散シートを使用した場合と比べ、輝度が1.5倍になります。

バックライトの輝度向上効果

 

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